こんにちは、荒川です。
1月14日のイベントで講演させていただきました。
このイベントは、総務省の脇氏主催のもと、元アスリートで社会で活躍している大人と、将来スポーツにかかわりたい学生が集まり交流するというものです。
「スポーツの仕事って何があるの?」こんな疑問を持つ方は多いと思います。
実際スポーツ業界はまだまだ未成熟であり、新しい道を開拓している方々のことはあまり知られていません。
今後のスポーツ業界の流れや見識を深めるうえでも、本当にいい機会だと思います。
さて、その中で簡単ですが講演をさせていただきました。
主に学生に向けて、「現役時代の経験で現在役に立っていること」「逆に足を引っ張っていること」「現役生に伝えたいこと」の大きく3つでした。
特に最も大事にしたかった足を引っ張っている部分に関して、話した内容をこちらに簡単に残しますので、よかったら見てみてくださいね!
・「逆に足を引っ張っていること」
社会に出てこれはスポーツをやってきた反動だなと思うことは大きく2つあります。
一つ目は、「物事の正当化」です。すなわち、自分のやっていることは正しいと思い込んでしまうことです。スポーツを本気でやっていると、やはり練習はつらいことも多いですし、地味なことを根気強く何年もかけて行っていかなくてはなりません。例えば100m選手であれば0.1秒を速くするために365日の練習を使います。これはもの凄く途方もないことです。でもやり続けられるのは、「今の練習を続けていけば必ず達成できる、この練習は正しい」と信じているからです。これは本当に正しいのかな?大丈夫かな?と不安になっていては1日1日に本気で向き合うことができません。ただこれが社会に出てからも残ってしまい、「自分の考えていることは正しい」と今考えれば根拠が薄いままに正当化して、そう思い込もうとしている自分がいました。こうなると他人の話を聞かなくなり本当に正しい道も見えなくなってしまいます。だからこそ、「自分は間違っているかも」と常に自分に問いかける必要があるなと、常々思っています。
二つ目は、「スポーツ最高論」です。すなわち、スポーツは誰にとっても素晴らしいものだと信じ込んでしまうことです。スポーツの世界は弱肉強食的な要素もあるため、強い選手は周りから評価されます。例えば部活動では、試合で活躍した選手はみんなから称賛されるはずです。そのうち自分がスポーツで活躍すれば、みんな喜んでくれると期待しがちです。ただ一歩社会に出ると、自分がどんだけ活躍しようと「だから?」といわれることもあります。それは、その人からすれば別にスポーツで誰がどう活躍しようが、どうでもいいことだからです。もちろん、それはスポーツに価値がないということではありませんし、実際にスポーツは素晴らしいものだと私も思っています。ただその価値観を一方的に押し付けるのではなく、自分のやっていることが「誰にとって価値のあることなのか」を常に考えなければならないなと思っています。指導も、この人が本当に求めていることは何なのか…速くなりたい、試合に勝ちたい、自分と向き合いたい、この3つをとっても教え方は全く異なってきます。自分は誰に必要とされているのか、そしてその人は何を望んでいるのか…これを意識しながらこれからも活動していきたいです。
長くなってしまいましたが、もしこの文章が同じ境遇の方にとっての参考になってくれればいいなと思います。
コメントを残す